うすらぼんやりとした解説:藍碧(らんぺき/2017/ft. 初音ミクオ&初音ミク)

だいぶ日が経ってしまいましたが、先日は「#ミクオの日2017」お疲れ様でした!
来年は「#ミクオの日2018」でお逢いしましょう。

……あっ、そうそう。
ニコ動ランキングの瞬間最高順位は 【総合81位】 だった模様です。
皆様、ご視聴ご声援、ありがとうございました!

……さて。
私はここに「藍碧」というオリジナル曲のセルフ・ライナー・ノーツを残すことにします。
「今の心境を忘れないように」……なんてのは口実に過ぎません。
実際にはほとんど自己満足であることはわかってるんです。
「どんな思いで作ったかを誰かと共有したい」っていうのが本音です。


主題は「泣きたくなるような海の色」、課題は「itを書かずにitが認識できる描写」。

「月と砂のはざま」は浜辺、「藍碧の午前四時」は夜明け。
「哀の徴」は誰かから受取った形見でしょう。おそらく装身具のたぐいです。
指輪だろうか、ペンダントだろうか、それ以外の何か……
その答えは敢えて用意しません。私が用意するものではない気がする。

「哀の徴」……字面こそ悲しげでカビくさそうですらありますが、
発音してみるとそれって「愛のしるし」に聞こえたりして。
字と読みによるトリックのつもりで仕掛けてみた……つもり、です。
愛と哀しみは表裏一体であることが多いのです。

時に、遠い昔になんて戻れないとわかっていても、
幼い頃に寝転んだシーツの触感を思い出して懐かしんだり。
時に、本当の優しさじゃないかも知れないとわかっていても、
表面的な優しさに甘えてみたくなっちゃったり。

頭の中ではわかっているのに、どうしてか割り切れない気持を抱いてしまう。
「ヒト」ってそういうものなのかも知れないなって思います。
ミクオくんもまた、私の知らないどこかでそういうものを感じ取ったり、学んだりするのかも知れません。
彼の中にひっそりと宿る「ヒトらしさ」を描くなら、きっとこういうイメージかなって思います。


オマージュ元作品のリスト

格好つけず白状すると、今回の制作にあたっては参考にした作品が多数あります。
私というミキサーで撹拌して再構成してみた結果がアレ、だったんです。


以下、めっちゃ長い。


小倉百人一首/清原深養父(きよはらの・ふかやぶ)の作

夏の夜は/まだ宵ながら/明けぬるを/雲のいづこに/月宿るらむ

「まだ夜さ……夜……よr……」なーんて言っている内に夜は明けて、月はもう雲の中。雲の中って……どの辺さ行ったべなァ。「夜明けのワンシーン」を題材にしようと思ったのがここから。
この歌の指す「夏の夜」はきっと、今くらいの時期でしょう。とても好きです。百人一首なんてまるで覚えられなかった私ですが、唯一、これだけはバッチリなんです。

ヴェクサシオン/新井満の著

1994年の作。手元に現物はありませんが、参考にさせて頂きました。思春期真っ只中の読書の記憶をもとに、今回の曲想を膨らませていきました。表題作「ヴェクサシオン」の登場人物「有泉遥子」の、未遂に終わった入水のシーンについての述懐が印象的で、今でも覚えています。
何せ、思春期真っ只中に選んだ図書なので、きっと今になって読みだしたら恥ずかしくなっちゃうのかも知れません。
そんな訳で「また読みたい」とは言いづらいですが、それほど悪い小説ではなかったと思います。
しかし、なんだろう。Amazonのレビューが、なんかかなしい。
「Moon and Sand」/作曲:アレック・ワイルダー/作詞:ウィリアム・イングヴィック

1941年の作。拙作中に何度も登場する「月と砂のはざま」というフレーズはここから。

彼らは40年にもわたってコンビを組み、作品を遺したと言います。特に「ワイルダー」。私にとってワイルダーという男はとても濃ゆい変わり者で、伝記を辿れば珍エピソードが満載です。スタンダード・ジャズ界に於ける岸辺露伴的な存在とか言ってしまいたくなる勢いです。ザ・レジェンダリーです。機会があればまた読みたいです。
良家の出にして音楽の道を志し、友人と呼べる者はごくわずか。最終的に生涯独身を貫きます。
音楽活動のほかには気ままな鉄道旅行を敢行しては楽しみ、ジャズプレイヤー達の間で繰り広げられる詩的ボクシング(一般的には「瞬間的作曲」と称される)をこよなく愛したとか。
相棒としか言いようのないイングヴィックによる歌詞も秀逸で、英語なんてろくすっぽ読めない私にもストンと染み入る簡潔さ。シンプルゆえのパワーかな。音源としてのイチオシはウラジミール・シャフラノフ・トリオ「Live at Groovy」収録の演奏です。かなりグッとくるのですが、インストである上、ご紹介できる動画もないときた……今回は泣く泣く断念です。
それに歌モノ曲として推す以上はボーカルのある編成で鑑賞していただきたい……デスヨネー。

そして時は流れ、世は近現代。
アレンジャー達は、この曲をどう解釈しているのだろう。
ボーカル主体の編成となるとボッサ風になりがちで……これはこれで好きだけれども、
本来はどんな曲だったのだろう。気になってくる。

「I Do」/作曲:菅野よう子/作詞:イラリア・グラツィアーノ

ボカロの参考代表格のアニソン枠。シンプルな楽器構成及び楽曲そのものの構成はここから。
ご存知「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」のあの曲です。


「憧れ」。それしか相応しい言葉が見つからない。


ふう、書き切った!

ここまで書いてみても、大したことは言えない……。
納得できるアウトプットは良質なインプットがあってこそ。
いつもごちそうさまです。
次作もそこそこのものが作れますように。

では、また!

3 よいよい

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